社外品の質はピンキリといえる

　クルマをメンテナンスしたり、修理したりするのに不可欠な部品。オイル交換するにしても、オイルそのものが部品の一種とも言えるし、ドレインボルトのパッキンも部品だ。使用する部品としてベストなのは当然、純正部品だ。新車とまったく同じものだし、不具合の対策で仕様変更されていることもあるので、ディーラーや一般的な修理工場では、使用するのは基本的には純正部品。この場合、部品単体にも保証が付くことも、使用する理由のひとつとなる。

　ただし、純正部品は高価なことが欠点。自動車メーカーが販売しているものなので当然なのだが、整備費用をできるだけ抑えたい場合、部品代がかさむのは痛かったりする。そこで使用するのが社外品だ。ひと口に社外品と言ってもじつはいろいろとあり、純正同等のものもあるし、逆に「安かろう悪かろう」も実際のところある。

　純正部品の代替として一番安いのが、ネットを中心に販売しているもの。通販サイトを中心に販売していて、いわゆる中華製と呼ばれるものもある。最近はクオリティが上がってきてはいるが、不具合が出ても自己責任でおしまいだ。

　その次に安いのが、通販サイトのオリジナル。現場関係の資材を大量に扱っているサイトはオリジナルの販売にも力を入れていて、自動車部品も多い。作りは荒いところもあるが、実際に使って問題はないし、街の修理工場ではよく使われていて、価格はかなり安い（安く請求するかは別）。

　販売しているところは大手でも、部品としてはどこで誰が作っているのかは不明なものも多く、結果的に使えるというレベルだと不安といえば不安。そこで注目なのが準純正部品だ。

準純正部品のクオリティは純正同等！

　これにはふたつのパターンがあって、まず純正部品を作っているメーカーのもので、自動車メーカーのロゴが入らないだけ。中身はパーツサプライヤーが生産しているものなので、クオリティは高い。オイルフィルターから電装系、ウォーターポンプ、ブレーキ関係などさまざまだ。価格はそこそこ高いが、純正部品よりは安く、それでいて安心感があるというのがポイントになる。

　そしてもうひとつが、自動車メーカーが販売しているもの。自動車メーカーが販売しているなら、ただの純正部品かと思うかもしれないが、じつは他メーカーのクルマ向けを作っていたりするのだ。

トヨタ=ドライブジョイ。日産=ピットワーク。マツダ=ロードパートナー。三菱=クイック（919）デポといったように、各メーカーが展開していて、ライバルメーカーのものもラインアップしている。当然クオリティは純正同等で、価格も安い。

メンテや修理をする際に「できる安く」と言いがちだか、ただ漠然とお願いするのではなく、「純正同等品を使用してほしい」など具体的に伝えると、安いだけでなく、安心も得られるのでおすすめだ。