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コロナ禍で売れなくなった商品ランキング1位は酔い止め薬! 恐怖の「車酔い」が起こる理由と予防策

乗り物酔いに苦労している人は多い!

 楽しいはずのドライブが、一転して辛い時間になってしまう「車酔い」。子供の頃から酔いやすかったという人は、すでに「クルマに乗る」と考えただけで気分が悪くなってしまうこともあるといいますね。私の場合はさすがにクルマでは酔いませんが、船や飛行機、電車では酔ってしまうこともあり、その日の体調や混雑具合などに左右されるようです。

 昨年、全国で緊急事態宣言が発令され、ステイホームな日々となって「売れなくなった」商品のランキング(市場調査会社インテージによる「消費財の販売金額/前年比)があるのですが、なんと売り上げ減少率がトップだったのが、鎮うん剤。つまり酔い止め薬でした。外出しなくなったせいで乗り物に乗る機会が減ったということでしょうが、逆に考えると普段はそれほどまでに、乗り物酔いに苦労している人が多いのだなと感じたのでした。

 そこで今回は、なぜ車酔いが起こってしまうのか、その原因と対策をご紹介したいと思います。

 そもそも車酔いとは、医学的には「動揺病」「加速度病」と呼ばれていて、乗り物の不規則な加速・減速による揺れが繰り返し起こることで、内耳にある三半規管や前庭を刺激し、自律神経や平衡感覚を乱してしまうことが主な原因とされています。

 ここで注目したいのは、「不規則な揺れ」という部分。路面の荒れや段差などもそうした不規則な揺れを起こす原因ではありますが、やはりいちばん影響するのは「運転の仕方」ではないでしょうか。急発進、急ハンドル、急ブレーキはもっとも悪影響を与えます。同乗者の身体がシートから離れないよう、左右にゆすられないよう、じんわりと一定のGで加速・減速・ハンドル操作をすると、車酔いは軽減できるはずです。また、柔らかすぎるサスペンションは揺れの収束が長引くので、とくに後席では不快な揺れを感じやすくなることも。かといって硬すぎるサスペンションは、常にゴツゴツとした振動が同乗者に伝わり、不快に感じることもありますので、ちょうどいい乗り心地を探るのも車酔い対策になるのではないでしょうか。

 次に、車酔いは視覚や嗅覚からの不快感やストレスも原因となります。たとえば、後席に座っている子供の視界は、目の前にある前席が大半を占めることになりがちです。クルマが交差点を曲がった時に、その動きを感じて内耳は体が移動しているという信号を送るのに対して、視覚は移動していないという信号を送ってしまい、脳が矛盾した情報を受け取ることで混乱し、吐き気など車酔いの症状を発してしまうといいます。その逆で、自分は座っているにもかかわらず、景色が目まぐるしく変わるために、やはり情報のズレが不快感を与えることもあるのです。その対策としては、すっぽりと包まれるような閉鎖的な空間に座るよりは、なるべく外の景色が見えるよう、明るく開放的な空間に座るようにすること。近くの景色ではなく、遠くの景色を見るようにするといいでしょう。