対角線での交換でなくてOK! イマドキの正しいタイヤローテーションの方法とタイミングとは
4本のタイヤを無駄なく使うことができる
教習所でも習う、タイヤのローテーション。今一度、その意味を紹介しておくと、タイヤというのは4本が均等に減るわけではないので、なにもせずに使い続けると、一部(通常は2本)だけが先に寿命を迎えて、残りはまだ使えるという状態になってしまう。それだともったいないので、タイヤの位置を入れ替えることで均等に減らし、無駄なく4本を消耗するようにするのがローテーション(位置交換)だ。車種によっては前後で減り方が違うことがあるので(偏摩耗)、なおさら入れ替えて使ったほうがいい。
方法について、その昔はクロスして交換するとされていた。つまり、左前と右後ろ、右前と左後ろといった感じだ。ただ、これはタイヤやサスペンションの性能が低かった時代の話で、現在は前後の入れ替えで問題ない。
問題は実際にどのような手段で行うかだ。タイヤ店によっては購入すると無料で入れ替えをするサービスを行なっているところもあるし、もちろん料金を払えばやってくれる。それほど高くはないのでお願いするのが一番ラクではある。
前後の溝残量の差が1/3になったときが実施の目安
もちろん、自分でできないことはない。難関は2本のタイヤを同時に外すことで、ひとつのジャッキでは無理であること。通称ウマと呼ばれるリジットラックと呼ばれるものを使えば可能だが、もちろん別途購入する必要があるし、そもそも最近のクルマはジャッキも積んでいないのでこの点でもハードルは上がる。
スタッドレスへの履き替えなど、自分で脱着する機会があるなら、購入してもペイできるだろう。逆にあまり使わないなら、ショップに頼むほうがいいかもしれない。いずれにしても、ローテーションは定期的に行なったほうがいい。
ローテーションを行なう目安だが、タイヤメーカーによると5000kmごととしているところが多い。5000kmは理想ではあるが、けっこう頻度は高くなるので、マメな点検を前提として、前後の溝残量を比べて、差が1/3になったときを目安にする。たとえば多い方が15mm残っていて、減っている方が残量10mmという感じだ。
最後にローテーションで気をつけないといけないのは、すべてのクルマで自由に入れ替えはできないということ。まず前後異径、つまりサイズが違う場合は前後の入れ替えは不可。また回転方向がある場合は、左右を入れ替えてしまうと逆になってしまう。