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業者選びの参考に!板金作業の基本的な流れを知っておこう

一般の方には良く分からない板金の流れ

“板金職人”という言葉があるように、車の板金には高い技術と経験が必要です。一般の方にとっては分からないことだらけで、いったいどんな流れで作業をしているのかと疑問に思っている方もいるかもしれません。そこで、板金作業の基本的な流れをご紹介していきます。

板金作業の流れその1:損傷の見極めと見積り

板金業者はもちろんのこと、修理をお願いした一般ユーザーにとっても大切な流れの一つが、損傷箇所と損傷具合の確認です。板金費用は高額になりがちなため、実費で払うにしろ車両保険を使うにしろ、板金業者と認識のズレが発生しないように注意しましょう。

■修理箇所の確認
板金作業にかかわる一連の流れで、まず最初に行うのが、損傷の程度と修理範囲の確認です。
ボディやバンパーをぶつけてしまった場合、ぶつけた箇所だけでなく、周囲のパーツにまで歪みが及んでいることも少なくありません。まずは、損傷箇所がどこなのかをユーザーと共に確認し、マスキングテープやペンで印を付け、修理範囲に間違いがないか確認します。

■損傷具合の確認
車のボディは、目に見えている外板パネルの内側に、さまざまなパーツが隠れていることがあります。そのため、ある程度外せるものはその場で外し、どこまで損傷が進んでいるかを確認しなければなりません。

■見積書の作成と確認
実際の板金作業に入る前に行う大事な流れとして忘れてはいけないのが、修理内容や金額が明記された見積書の確認です。
板金業者は損傷箇所と損傷具合を踏まえ、修理内容と金額を記載した見積書を発行します。見積書には交換が必要なパーツと作業工賃、塗装費用などが含まれ、場合によっては代車費用なども記載されています。
見積書を確認して分からない箇所があれば、遠慮なく質問しましょう。質の高い作業のできる工場は、ユーザーにキチンと説明するスキルを持っているので、良い工場かどうかを判断する一つの材料になります。

板金作業の流れその2:塗装の研磨と下地処理

ここから実際の板金作業に入っていきます。板金作業の流れにおいて、最初に行う下地処理のデキが、最終的な仕上がりに大きく影響するため、職人の腕が試される大事なポイントです。

■塗装の研磨と板金
まずヤスリを使って塗装を落とし、金属部分の凹みが酷い場合は裏から叩く、もしくは表から引っ張るなど、さまざまな方法で凹みを可能な限り戻します。バンパーなどの樹脂パーツの場合は、ヒートガンで温めながら戻していきます。
この戻す作業を雑に行うと、次の工程で使うパテの使用量が増えてしまい、修理後の仕上がりと耐久性が悪化。質の高い修理を行う板金工場ほど、無駄なパテを使いません。

■表面を平らに整える
ある程度損傷箇所が戻ったら、損傷箇所の脱脂を行い、パテを使って表面を平らに整えます。パテを盛り、乾いたらヤスリで削っていきます。その際、ボディの微妙な曲線は職人の感覚で再現していくため、削り過ぎないよう何度も確認しつつ研磨しなければなりません。ここまでで行った損傷箇所の板金と下地処理が、一連の流れの中でもっとも時間のかかる作業です。

板金作業の流れその3:塗装作業と最終仕上げ

パテが完全に硬化しボディ面を再現したら、板金作業の流れで言えば中間地点の塗装作業に入ります。塗装の際、パテを盛った部分だけでなく、ドア一枚、ボンネットなど、パーツごとに塗装することで、色むらが目立たなくなります。

■塗装下地の足付け
ボディカラーの塗料を塗る前に塗装の下地を整え、塗料の乗りが良くするための足付け作業を行います。
まず塗るのが、サフェーサーと呼ばれる下地塗装。ボディとカラー塗料のあいだに薄い膜を作るサフェーサーを塗ることで、塗料の発色と乗りを良くする効果があります。
さらに、サフェーサーをただ塗っただけでは、表面が荒れた状態であるため、研磨を行いますが、ここでの作業が最終的な仕上がりに大きく影響します。そのため、研磨跡が残らないよう、少しずつヤスリ(ペーパー)を細かくしながら慎重に研磨しなくてはなりません。
そして、修理箇所が整ったら、塗装する部分を均一に薄く研磨し足付けを行います。

■色合わせ
いかにもともとのボディ色に近づけられるのかも、板金職人にとっては腕の見せどころ。基本的な色は自動車メーカーが定めているカラーコードに合わるだけですが、時間が経ったボディは新車の頃と比べ変色しています。そのため、最後は職人の勘と経験で微調整しなければなりません。ちなみに、再現がもっとも難しいのは、シルバー系の色です。

磨き・最終仕上げ
塗装が完全に乾いたら、いよいよ板金作業の流れで最後の工程、研磨剤を使った艶出作業に入っていきます。その際に使うのは、研磨力の異なるコンパウンド(研磨剤)。粗目から細目、極細目(超微粒子)といったように、徐々に塗装表面を整え、艶を出していきます。

まとめ

一般的な板金作業の流れに沿って、各工程をご紹介してきましたが、一般ユーザーにとって大切なことは、支払う代金と仕上がりに納得できるかどうかということです。見積りと引き渡しの際、少しでも疑問や不安がある場合は、遠慮せずどんどん質問しましょう。